STORY

渋谷スクランブルに突如出現した
「黒墳」から物語は始まる――

近未来の地球。

 

科学技術は発展し、人類は数々の新しいテクノロジーを手にしていた。

 

新たな通信手段、新たなインフラ、新たな建造物、新たなオペレーションシステム……
そして新たな交通手段。

 

自動車は形を変え、単なる移動の手段ではなくなり、
生活のあらゆるシーンで使われる汎用の道具として進化し、オルタナティービークル、通称”オルビー”と呼ばれている。

 

オルビーは多関節の「腕」「脚」を持ち、それらで人間の生活をサポートしており、
また無人状態でもOSにより自動走行することができるため、流通・送迎など様々な用途で幅広く使われている。

 

しかしその便利な機能ゆえに、オルビーを利用した窃盗や盗撮などの犯罪も起こるようになっており、一部で問題化している。

その近未来の日本の片隅に、小さな町工場がある。

 

工場の名前は「比良坂製作所」。
元は単なる自動車の整備工場であったが、現社長・比良坂猛史の時に、
旧車をオルビーにカスタムしたりレストアをする事業へと変遷を遂げていた。

 

工場は猛史の妻・美和、娘・美碧、息子・轟器、4人による家族経営で、
忙しいながらも平和な日常を過ごしてた。

 

猛史は工場経営の傍ら、オリジナルの人型変形オルビー「ジェイダイト」の開発に着手。
病で妻の美和を若くして亡くすという悲しい出来事も起こる中、ついにジェイダイトは完成する。

そんなある日、猛史が突如ジェイダイトとともに行方不明になる。

 

そしてそれと前後して、各地に暴走状態となったオルビーが大量に出現するようになり、
社会は混乱の渦へと巻きこまれていく。

 

後に「渋谷インシデント」と呼ばれるようになるその事件は、
巨大な謎の黒い八角形の古墳–「黒墳」が、
渋谷スクランブルに突如出現したことから始まるのだった。

Coming to you in 2017.